日本料理教室の講師!?

中休みが終わって Sergines に戻って最初の仕事は日本料理教室の講師をすることだった。

なんでそんな事になったのかと言うと、私が度々作る日本料理がRaluy家に好評で、奥さんのアンヌ=ポールAnne-Pauleから日本料理の教室L’Atelier de la cuisine japonaiseを企画するから講師をやってくれないか、と頼まれたのだ。

最初は本気にしていなかったが、彼女はSerginesの市会議員で近隣の文化サークルも主催している。7月1日の期日に向けてチラシは作るは市の役員と打ち合わせを始めるは、だんだん企画が現実化してきた。

そうなれば私も腕を振るって期待にお応えしようという気になってきた。

何を料理するか考えていたら、先日の6月のstagesで作った親子丼にしてくれという。あれなら簡単そうだからお前でも失敗しないだろう、と思ったのかもしれない。

7月1日の当日は夜7時にチラシを見た人達が9人集まった。

自動車修理工場のオーナーのセバスチャンSébastienは元料理人。自慢の包丁は日本製、貝印の「旬」だった。

私はフランス語で簡単な挨拶をした。

料理は簡単。ご飯を炊いて、鶏肉と玉葱を煮るだけだ。

しかし、アンヌ=ポールAnne-Pauleからの注文で、具材は全てフランスのスーパーで買えるもので作って欲しい、と言われた。
鶏肉玉ねぎ卵は問題ない、醤油もある。問題は味醂だ。これはフランスのスーパーには売っていない。
ネットで調べて、砂糖と白ワインで代用することにした。

参加者は各自にまな板とナイフを持参してくれたから、みんなで玉ねぎや鶏肉を切った。
大きめのフライパンに水と醤油、それに砂糖と白ワインを入れ、みんなで味を見ながら調節した。

後は、煮て、最後に卵でとじるだけだ。

“卵は半分づつ入れてください、2回めの卵は具材の上にゆっくり回しかけて火を止め蓋をして5分蒸らします。”

出来上がって鍋の蓋を開けると、白と黄色の卵が半熟で美しく広がり、参加生が歓声を上げた。

元料理人のセバスチャンSébastienは刻み海苔をまぶす手付きがプロだった。

料理教室の予定時間は1時間。なんとか時間内に料理は出来上がった。
この料理は味見をした後プラスチックの保存ケースに入れて各自が持ち帰る事になっていた。
しかし、味が良かったのか、みんなはその場で食べ始め、ワインを飲みながらのディナータイムとなっていった。

参加生はフランス本国の人に加え、アフリカのコートジボワールCôte d’Ivoire出身の人、南米の仏領ギアナGuyane française出身の人、インド洋のレユニオンRéunion出身の人、そして日本人の私。肌の色も様々だった。
多様な人々が同じ日本料理を食べ語り合うのはとても”平和で幸せ”な時間に感じられた。

コートジボワールCôte d’Ivoire出身のクリストフChristopheは大学教授を定年退職後、隣の市の顧問を務めている。参加生を代表して私に感謝の意を表してくれた。

ただ、国際色豊かに感じられたが、私以外はみな旧フランス領の出身だから当然フランス語で会話している。私はほとんどついていけず適当に相槌を打っていただけだが。

後片付けをしていたらアンヌ=ポールAnne-Pauleがやってきて、
”評判が良かったからまたやりたい。お前が日本に帰った後はオンラインのライブで料理教室をやってくれないか?”
と言ってきた。

おいおい、いい加減にしてくれよ!

“日本料理教室の講師!?” への3件の返信

  1. Miyake chef、オンラインライブ料理教室、私も参加させてください❣️笑

    解説はもちろん、フランス語ですかー⁉️
    お疲れ様でした❣️笑

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